7stories 4階 室に浮遊する一本の「輪」

2020.12.02

空に浮かぶ輪のイメージ。虹。天使の輪。

 

 

 

 

愛知県の清須市というところのイメージは、「清州城」と「酒」。

 

三谷幸喜監督の映画「清須会議」で「清須」という場所を知った人も多いのでは無いでしょうか。

 

僕は「酒」ですね。キリンのビール工場や清須城信長鬼殺しもそうなんですが、最近少しブームのクラフトジンにガッツリハマっている僕としては、「愛知クラフトジン キヨス」のイメージ。

 

 

 

 

しかし、清須市の伝統工芸品の中に「曲物」があることを、恥ずかしながら初めて知りました。

 

この部屋をデザインしてくれたのは「NIIMORI JAMISON」の新森雄大さん。

 

スタジオアンビルトで募集したコンペを勝ち抜いた二組の内の一組です。

 

コンペのプレゼン資料を見たときのはじめの印象は、

 

「このデザイン案の伸びしろエグいな。」

 

でした。

 

 

最初のデザイン案から少し変わったものが、上記のイラストになりますが、はじめのテイストをしっかり残しながら、一気にパワーアップしたプレゼンになったことが非常に印象的です。

 

デザインとしては非常に落ち着いたデザインではあるものの、メチャクチャ主張の強い輪っか状の木細工。

 

 

 

これは実は照明です。

 

 

 

非常にシンプルな見せ方をしていますが、照明と同時に、緩やかに部屋の居場所を規定する壁のような役割も持っています。

と同時に、ハンガーラックとしての性質も持ち合わせており、宿泊・滞在施設に必要な機能を補っています。

 

プレゼンを聞いていて、本当に感心したのは、「部屋の居場所を規定する」という部分。

 

頭の上にこういったオブジェクトがあるだけで、実際には壁はなくても、あたかも壁があるように、スペースを分けて考えてしまう。

この部分は本当に面白い考え方だなと思いました。

 

 

 

 

この部屋は「曲物」がモチーフになっているので、マテリアルとしては「木」になります。

 

 

 

 

全体的に暗めの部屋の設えに「白木」の「白」が浮かび上がるようなアクセントになっていて、シンプルな中にあっても、特別感のある部屋になっています。

 

曲物のオブジェクトができた時・設置された時にどんな部屋の印象になるのか。

 

 

楽しみでもあり、ちょっぴり怖くもあり。

 

いやー。本当にできるのが楽しみ。

 

※掲載されている画像は2020年9月現在の計画案となります。実際のお部屋のデザインとは変更になる可能性があります。

 

 

 

【他のデザイナーの紹介はこちら】

7stories デザイナーのご紹介

 

KURAMITSU KIYOSHI

この記事を書いた人

KURAMITSU KIYOSHI

代表取締役

  • twitter

pagetop pagetop pagetop