新しい旅のエチケットと新しい旅行の形

2020.06.24

2020年6月19日に旅行者向けの「新しい旅のエチケット」としてまとめられたものが観光庁から発表されました。

 

僕たちは旅行需要が売上の結構な割合を占めるので、こういった事が業界団体から発表されて、旅行者に知ってもらうことは非常にありがたいことだなと思います。

 

観光庁「新しい旅のエチケット」より

 

こういった環境の中で、今後どうゆう形で旅行のスタイルが変わっていくのか。そして、その中で、宿泊施設がどういった事を求められるのかを少し考えてみました。

 

 

1.地域性・地方性
これからしばらくは、海外旅行が選択肢から外れます。当然その余暇には「国内旅行」が選択肢に入ってきます。

今までインバウンドで潤っていた地域も、日本人の国内旅行が増えることで100%までは戻らないにしてもある程度、客数は戻ってきます。
これまではいわゆる、「人気の観光地」というものがありましたが、星野リゾートの星野社長が提唱しているマイクロツーリズムも盛んになります。

今まであまり見てこなかった、「地元の観光」「近場の魅力の再発見」というところが見直されます。

 

 

2.混雑回避
旅行先検討の一つの要素に「混雑していない」ということが入ってきます。

ソーシャルディスタンスが考えられる中で、観光地にも必要な距離を取る方策が求められます。

「素敵な場所に観光に行きたい!」という気持ちと「混雑しているところには行きたくない!」という若干矛盾する希望が叶えられる場所の取り合いです。

そして、多くの人が一箇所に集まるような施設は減少するため、ビュッフェなどは敬遠されます。

もともとビュッフェなどを基本にサービス設計されているようなホテルは、部屋食や個食対応にサービス設計し直さなきゃいけない。

これはめちゃくちゃ大変だと思う。

 

 

3.代替性の低さ
「この地域でないと体験できない」とか「この施設でしか感じられない価値」といったものが評価されます。

全体のパイ自体はインバウンドの減少により減っていますから、「ここに行きたい」「ここに泊まりたい」という価値を提供できるかがポイントになります。

こうなると、宿泊施設は特色を見せないと生き残れません。

一般的なビジネスホテルは、「泊まること」に特化しています。

ということは、泊まることは目的にはならず、あくまで旅行先で寝るための手段でしかありません。

「この宿泊施設に泊まりたい」という目的化ができない宿泊施設は生き残れないのではないでしょうか。

 

 

個人的には、旅館で温泉入って日本酒飲んで美味しい料理食べてすぐ寝るみたいな旅行も好きだし、宿泊は最低限で近くの飲食店でご飯食べて夜まで外にいるみたいな旅行も好きなんで、どの宿泊施設も頑張れー!って素直に思います。

 

だけど、このコロナ期間に体力がゴリゴリに削られた旅館やホテルがほとんどだし(ぼくらもそうだ。)、これからお客様が戻ってこなかったら、廃業せざるを得ないときが来ます。
そうならないために、僕らは今まで以上に自分たちの魅力を発信する努力をしないといけないし、それができない宿泊施設は本当に厳しくなるんだろうなぁと。

 

 

こういった事を意識して、サービス構築していこうと思います。

 

 

 

 

KURAMITSU KIYOSHI

この記事を書いた人

KURAMITSU KIYOSHI

代表取締役

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